2018年11月23日

仙骨の単純な変位と複雑な変位 2

今度は仙骨の複雑な変位です。

正確には複雑な要因が絡んだ変位です。

これは仙骨のみの単純なズレではなく、プラスの要因で筋肉の凝りが

原因となって、結果として仙骨がずれているパターンです。

ですから、ズレた原因は拘縮を起こしている筋肉にあります。

この場合はいくら仙骨を矯正しても、すぐに戻ってしまい腰痛は改善しにくいでしょう。

仙骨や仙腸関節の調整を受けたが腰痛が全然良くならなかったという方は

仙骨をずらしている真の要因である、筋肉の凝りを解消しなくてはいけません。

そのうえで仙骨の調整をすると改善の余地ありです!

では、その原因の筋肉とはどの筋肉でしょうか?

これもまた複数あります。

まずは脊柱起立筋群、いわゆる背筋です。

脊柱起立筋群と群がついていますね、そうです、複数あるのです。

大きく3つ分けられます、最長筋、棘筋、腸肋筋の3つです、さらに

また分けれるのですが、ここまでにしておきましょう。

この背筋が固くなり仙骨がズレるパターンがあります。

 

そして今度は腰のインナーマッスルです、これは腸腰筋(大腰筋と腸骨筋)のことです。

この腸腰筋の拘縮が一番の曲者なんです!

詳しくこちらをご覧ください。(ぎっくり腰のところまでスクロールしてください)

ここが拘縮を起こし、仙骨が前に引っ張られてずれてしまうことが良くあるのです。

インナーマッスルですから、触診もなかなか難しいです。

それでもここの拘縮をほぐさないと、仙骨のズレは解消されません。

さらに背筋だけがインナーマッスルだけが固くなっているわけではありません

背筋が固くなれば腰だけでなく背中やお尻のほうも凝り始めますし

腸腰筋が固くなると太腿の前面や同じくお尻が凝り始めます。

また背筋と腸腰筋は拮抗筋の関係(どちらかが働くとカバーするような関係です)なので

片方が悪くなるとバランスがくずれて両方とも悪くなってしまいます。

これが仙骨の複雑な要因が絡んだ変位の原因です。

複数の要因が絡んだズレの場合、痛みなどの感覚は以下のような感じです。

骨盤の奥が痛い

強い鈍痛感

ずっと座っていられない、寝ていられない

朝がきつい

とにかく凝りが強い

重いものは一切運びたくない

内臓が痛い気がする

 

などを訴える方が多いです。

こちらのタイプの腰痛はまずは凝っている筋肉を緩めることが重要です。

その上での仙骨への施術が腰痛改善の第一歩です。

 

単純なズレとは仙骨単体のズレで筋肉の凝りが大きな影響を及ぼしていない

複雑なズレとは筋肉が固くなってしまい、それにつられて仙骨がズレてしまったと

いうことです。