普通の腰痛と仙腸関節炎は違うのかという質問もたまに頂くので
簡単に説明します。
仙腸関節炎
原因は当然ですが仙腸関節に炎症が起きることで痛みが発生します。
しかし、以下の2つが他の腰痛との違いになります
自己免疫疾患 強直性脊椎炎や乾癬性関節炎など、関節炎を伴う疾患で痛みが出ます。
感染症 まれですが細菌感染が原因でなったりもします。
この場合は医師による処置が最善と思われます、血液検査やMRI、CTで炎症があるかどうかを調べます。
※女性ですと妊娠・出産でのホルモン変化や骨盤の緩みによる場合もあります。
痛みの特徴
安静時(特に夜間や朝起きたとき)に痛みやこわばりが強い(炎症特有)。
動き始めると軽減するが、長時間座ったり立ったりするとで悪化する。
鋭くズキズキするような痛みが特徴的です。
関連症状として、朝のこわばりがある(2~30分以上続く)。
下肢への放散痛や熱感。
全身症状(疲労感や発熱)が伴う場合もあります(特に自己免疫疾患が原因の時)
普通の腰痛
主に筋肉の疲労、運動不足、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変形性脊椎症など多岐にわたる。急性(ぎっくり腰)から慢性まで幅広い。
痛みの場所は腰全体、背中の下部、または広範囲に広がる。仙腸関節に限定されない。
痛みの特徴
筋肉のこりや張り感が主で、動作(前屈、後屈、ひねり)や負荷で悪化。
長時間同じ姿勢(座りっぱなし、立ちっぱなし)で痛むことが多い。
炎症が関与しない場合、安静で軽減する傾向が強い。
仙腸関節炎は炎症が主な原因で、安静時や朝のこわばりが顕著で血液検査や画像で炎症が確認できる場合もある。
普通の腰痛は筋肉や脊椎の物理的な問題が多い。
痛みの場所や傾向は
仙腸関節炎は仙腸関節に集中しやすい。
普通の腰痛は腰全体や背中、臀部~脚部などにまで広がりやすい。
仙腸関節炎は夜間、朝の痛みやこわばりが特徴的で、動くと軽減する。
普通の腰痛の場合は動作や姿勢などで悪化し、安静にしていると改善する傾向が強い。
ただし仙腸関節炎は、強直性脊椎炎などの重篤な疾患の初期症状として現れることがあるため、以下のような場合は早めに整形外科やリウマチ科を受診してください
・夜間や朝のこわばりが改善しない
・痛みが数週間以上変わらない
・発熱や体重減少など全身症状がある
普通の腰痛でも、足のしびれや力が入らない、排尿・排便障害を伴う場合は、重度の椎間板ヘルニアや神経圧迫の可能性があるので同じく医療機関での受診を勧めます。
そうでない場合は民間のほうが良い場合も多いです。